HEARTCOUNT ABIのラインチャートでは、時系列予測モデル「Prophet」を活用した予測分析が可能です。
1. 青い線(予測値)
- 青い線は、Prophetモデルが算出した予測値を表しています。
- Prophetモデルは、時系列データを以下のような構成要素に分解し、中央値予測を生成します:
- トレンド(Trend):長期的な変化の傾向
- 季節性(Seasonality):周期的に繰り返されるパターン(例:週次・月次・年次など)
- この青い線は、モデルが「最も起こりやすい」と判断した予測値の中央値を示します。
2. 赤い領域(信頼区間:Prediction Interval)
- 赤い領域は、予測値(yhat)に対する信頼区間(Confidence Interval)を示します。
- Prophetモデルは予測の不確実性を考慮し、以下のような上下の範囲を提示します:
- 上限(yhat_upper):予測値がこの値を超える可能性は極めて低い
- 下限(yhat_lower):予測値がこの値を下回る可能性は極めて低い
- 信頼区間の幅は、設定された信頼水準パラメータ(デフォルトは80%または95%)に基づいて変化します:
- 80%信頼区間:実際の値がこの範囲に含まれる確率が80%
- 95%信頼区間:実際の値がこの範囲に含まれる確率が95%
- 赤い領域の幅は、予測の不確実性を表します:
- 狭ければ、モデルの予測精度が高く、安定していることを示します
- 広ければ、データの変動性が大きく、予測の不確実性が高いことを示します
3. 黄色の点(実測値)
- 黄色の点は、実際に観測された実測値を表しています。
- モデルの予測精度を評価する際は、黄色の点が青い線(予測値)にどれだけ近いか、または赤い領域(信頼区間)内に収まっているかを確認することが重要です:
- 赤い領域内に含まれている:予測が適切に信頼区間内に収まっている
- 赤い領域の外にある:モデルがその時点の予測をうまく捉えられていない、またはデータの変動が大きい可能性がある
4. チャートをどう読み取るか
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青い線と黄色の点の距離:モデルの予測精度を示します
- 距離が短いほど、モデルがデータを正確に捉えていると言えます
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赤い領域の幅:
- 狭い → 予測の信頼性が高い
- 広い → データに変動性があり、予測の不確実性が高い可能性
💡**「信頼区間が狭ければ良い予測とは限りません」**
一見、信頼区間が狭い方が予測精度が高く見えるかもしれませんが、実際のデータがその範囲外に外れてしまうと、かえって信頼性が低下する場合もあります。
過去のデータに大きな変動がある場合には、無理に信頼区間を狭めることは逆効果となる可能性があります。データの安定性や将来的な傾向を踏まえて、適切な信頼区間の設定を行うことが重要です。